はじめまして。
Dataiku Japan株式会社の取締役社長カントリーマネージャーを務める、佐藤豊です。
Dataikuはフランス創業で、現在はニューヨークに本社を構えるグローバル企業です。私は2023年4月より日本法人の代表を務めています。当社は「Everyday AI, Extraordinary People」というビジョンを掲げ、データサイエンス、機械学習、AIの活用を通じて、企業におけるビジネス変革とAIとデータの民主化の実現を目指しています。ユニバーサルAIプラットフォームとして、企業が直面するさまざまな課題に対して包括的なソリューションを提供しています。
私のキャリアは株式会社大塚商会でスタートし、4年間勤務した後、デル・テクノロジーズ株式会社へ転身しました。デルでは、インサイドセールスからフィールドセールスへと着実にステップアップし、日本を代表するエンタープライズ企業を担当。幅広い商談を通じてセールススキルを磨き上げました。その成果が認められ、アカウントエグゼクティブとして活躍した後、インサイドセールス部門のマネージャーも務め、チームの成功に貢献しました。
その後、レッドハット株式会社、F5 Networks株式会社を経てTableau Software株式会社に移り、カントリーマネージャーを務めました。同社が株式会社セールスフォースに買収されたため、私も籍を移し、常務執行役員としてTableau事業統括を務めた後、現職のDataiku Japan株式会社の取締役社長カントリーマネージャーに就任しました。
主に外資系でのキャリアを歩んできましたが、データとAIを通じて全ての人の可能性を解放し、データドリブンなカルチャーを日本で浸透させたいという想いから、現在も日々挑戦を続けています。
▼会社の事業内容を教えてください
Dataikuは、データサイエンス、機械学習、AIプロジェクトの全工程を一元管理できるユニバーサルAIプラットフォームを提供しています。データの収集、加工から、機械学習モデルの開発・デプロイ、運用監視まで、AIプロジェクトのライフサイクル全体をエンドツーエンドで管理できる環境を実現します。従来のBIツールが過去データの分析(記述的分析)に主眼を置いていたのに対し、Dataikuは未来予測(予測的分析)から最適な行動を提案する処方的分析、さらに業務プロセスの自動化まで包括的に対応します。最新の生成AI技術を活用し、組織のデータ駆動型の意思決定を加速させます最新の生成AI技術を活用したアプリケーション開発ツールやエンタープライズグレードの開発環境、事前構築済みのユースケース、AIアシスタント機能の提供など、先進的なソリューションを展開しています。
特徴的なのは、データサイエンティストやエンジニアといったデータコア人材だけでなく、ビジネスアナリストや営業やマーケティング部門、製造部門、人事部門など、多様な専門性を持つチームメンバーが協働できる環境を提供している点です。これにより、組織全体でのAI活用を促進し、企業のAIトランスフォーメーションを加速させることを目指しています。
なお、社名の「Dataiku」は「データ(data)」と「俳句(haiku)」を組み合わせた造語で、複雑なデータをシンプルに表現するという理念が込められています。フランス発祥ながら日本文化への深い関心を持ち、データによる客観的分析と創造的な発想の融合により、次世代のAIテクノロジーを企業に提供しています。
▼会社の特徴・強み
Dataikuの特徴と強みは、以下の3点に集約されます:
1. ユニバーサルAIプラットフォーム
データの収集から分析、機械学習モデルの開発、デプロイ、運用監視まで、AIプロジェクトの全工程を一つのプラットフォームで完結できます。予測分析から処方的分析まで包括的に対応し、効率的なプロジェクト推進を実現します。
2. ノーコード/フルコードの柔軟な開発環境
データサイエンティストの専門家から、コーディング経験のないビジネスユーザーまで、誰もが自身のスキルレベルに応じてAIを活用できる環境を提供します。高度なコーディング技術を必要としないインターフェースにより、多くの従業員がデータ活用を実現できます。
3. AIの民主化の実現
「Everyday AI, Extraordinary People」のビジョンの下、AIの活用を特定の専門家だけでなく、組織全体に広げることを目指しています。全従業員がデータドリブンな意思決定を行える環境を実現し、部門を越えた協働を促進します。
さらに、「Data Haiker」コミュニティの運営も特筆すべき取り組みです。これはデータ活用を通じて社会をより良くしたいと考える多様な専門家が集まる場で、データスキルの向上だけでなく、より良い働き方や社会の実現に向けた知見を共有し合っています。
Dataikuは技術的な革新性と実用性を兼ね備え、企業のAIトランスフォーメーションに必要な人材育成や組織文化の醸成まで包括的にサポートしています。
▼社内の雰囲気
Dataikuはフランスがルーツということもあり、アートやクリエイティブな思想が風土として根付いています。私は、カルチャーが他社との差別化の要因となるような会社を作りたいと考えており、グローバルが持つ文化を大切にしています。
チームには優秀で自立性のあるメンバーが集まっており、皆が自分自身のビジョンを持ちながら枠にとらわれず、新しい価値をゼロから生み出そうと切磋琢磨しています。
私は常に、”人の可能性は無限大である”と考えています。だからこそ、メンバー一人ひとりのスキルやマインドを解放(Unleash)し、よりクリエイティブに輝ける環境を作ることがカントリーマネージャーとしての使命の一つだと思っています。
チーム全員が互いに刺激し合い、成長を喜び合える—そんな素晴らしい雰囲気がDataiku Japanにはあります。テクノロジーだけでなく、人の成長にも大きな価値を置く。この「人」を中心に置く考え方こそが、当社の強みであり、目指す未来への原動力になっています。
▼今後、会社で実現したいこと
当社の「Everyday AI, Extraordinary People」というビジョンの下、日本マーケットでのさらなる成長を見込んでいます。組織拡大に伴い、高い視座を持つメンバーには積極的に権限移譲を進めていきたいと考えています。既存メンバーがより裁量権を持って働き続けられる会社にすることで、お客様への価値提供の質も一層向上する好循環を作りたいと思っています。
個人的な考えとして、お客様や社内のメンバーに対しても「愛を持って向き合う」ことが非常に重要だと考えています。プロダクトやサービスを通じてお客様の課題を解決していく上で、相手のことを真剣に考え、想像力を働かせないと受け入れていただくことは難しい場合が多いです。これは社内のメンバーに対しても同じです。
もちろんビジネスですので結果は重要ですが、その結果に至るまでのプロセスは相手を理解した上での行動の積み重ねが必要です。時代の変化とともに手段は変えていく必要がありますが、相手を思いやり、愛を持って接することはどんな時代でも大切だと信じています。この姿勢は、当社が目指すAIの民主化と人間中心のイノベーションにも繋がっています。
▼さいごに
日本は、AIの活用においてまだ発展の余地が大きい市場だと認識しています。とくに生成AIやAIエージェントなど、テクノロジーの革新的な進化が加速する中、私たちのユニバーサルAIプラットフォームを通じて日本企業の競争力向上に貢献できる可能性は非常に大きいと感じています。
2023年4月にカントリーマネージャーに就任して以来、お客様やパートナー様、そしてチームメンバーと共に歩む中で、その可能性を日々実感しています。多くの企業がAIトランスフォーメーションに挑戦される中、私たちのソリューションが確かな価値を提供できていることを心から嬉しく思います。
AI技術の進化は目覚ましく、とくに生成AIの登場によりビジネスにおけるイノベーションの可能性は大きく広がっています。このような変革期だからこそ、テクノロジーの力と人間本来の創造性を組み合わせ、より良い社会の実現に貢献していきたいと考えています。ぜひDataikuのビジョンに共感いただける方は、お気軽にお問い合わせください。私たちと一緒に、データとAIの新しい可能性を探求していきましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。