はじめまして。
株式会社とっとリンクの代表取締役で、一般社団法人日本障がい者ファッション協会の代表理事を務める平林景です。
株式会社とっとリンクは、兵庫県の尼崎市に本社を構え、『日本一オシャレな児童福祉施設』を目指す放課後等デイサービスみらい教室を展開しています。
一般社団法人日本障がい者ファッション協会の活動では、車いすの方でも簡単に着脱が出来る「bottom'all(ボトモール)」という製品を開発し、2022年にはパリコレにも出展しました。
出身は大阪府で、高校卒業後は美容師の専門学校に進学しました。
子どもの頃から、美容師の人が格好良く仕事をする姿に憧れ、比較的早いタイミングで進路は決めていました。
7年ほど美容師として仕事をしましたが、アトピー性皮膚炎の症状がひどくなり、美容師を続けることが難しくなってしまいました。
その後、学校法人三幸学園に転職し、美容専門学校の教員や、東京未来大学こどもみらい園、東京未来大学みらいフリースクールなどで副園長や副スクール長を務めました。
三幸学園に14年ほど勤務した後、2016年12月に株式会社とっとリンクを設立しました。
2019年11月には、一般社団法人日本障がい者ファッション協会の代表理事に就任し、本業と並行して社外での活動も積極的に行うようになりました。
社外の活動も応援してくれる従業員のみんなには、心から感謝しています。
株式会社とっとリンクは、放課後等デイサービスの事業を展開しています。
発達障害や学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症のお子さんへの学習サポート及び学習支援を行っており、マンツーマンで、お子さんの状況に合わせた支援を心掛けています。
僕自身が大人になってADHDの診断を受け、人の長所を伸ばし、自己肯定感を保ちながら、成長できるフリースクールを作りたかったというのが、事業を始めた理由の1つでもあります。
他にも、放課後等デイサービス事業のコンサルティングや、行政、民間企業での講演なども積極的に行っています。
一般社団法人日本障がい者ファッション協会では、「障害の有無に関わらず、誰もがそれぞれのオシャレを追求できる、そんな時代を創りたい」という想いを実現するために活動しています。
「障害のある方向けに開発したデザインを尖らせれば、流行の最先端を走るデザインとなる」と考えており、Next Universal Design(ネクストユニバーサルデザイン)という言葉に想いを込めました。
その活動の一環で、「bottom'all(ボトモール)」という製品を開発しました。
障害の有無関係なく、車いすの方でも簡単に着脱できる製品なのですが、「車いすの人がパリコレでランウェイしたことはこれまで一度もない」という話を聞き、それであれば自分たちがパリコレに出展しようと考え、2022年にはそれを実現することが出来ました。
2023年には、パリコレの実績も追い風となり、約10万人が参加するアジア最大級の福祉機器展示会「H.C.R.」でもファッションショーを実施することが出来ました。
▼会社の特徴・強み
株式会社とっとリンクという社名は、「とっと」は窓際のとっとちゃんのように個性豊かな子どもたち。そして「リンク」はその子ども達を地域や社会、そして明るい将来や未来に繋げていきたいという意味があります。
今でこそ明るく綺麗な教室が増えてきましたが、教室を立ち上げた当時は、放課後等デイサービスといえば、暗くて建物も古い教室といったイメージが非常に強かったです。
ですので、教室を立ち上げる前に、100人ほど親御さんに話を聞かせてもらい、「明るくて前向きなれる教室」をハード面含めて準備しました。
また、「障害があるから通う施設」ではなく、「障害があるからこそ通える施設」にしたかったという想いがあり、一人ひとりの個性を伸ばせる運営を心掛けています。
お子さんに対して親御さんが感じている課題感は、実は本人はそこまで気にしていないということも少なくありません。
大事なのは、一人ひとりのありのままの姿を受け入れ生きていくことなのではないでしょうか。
また、一般社団法人日本障がい者ファッション協会は、私含めたメンバー全員が手弁当で活動していますが、パリコレや東京ビッグサイトでのファッションショーなど、他ではなかなか出来ない経験をさせてもらいました。
今後も、社会にとってインパクトのある展開が出来たらワクワクするなと思っています。
▼社内の雰囲気
教室の方は、現場の責任者を筆頭に、私が現場にいない時でもしっかりと運営してくれているので、信頼して仕事を任すことの出来る従業員たちがいて、本当に恵まれているなと日々感じています。
もちろん、社外の仕事を従業員のメンバーに還元できることを探しながら仕事をしていますが、自分のやりたい仕事に邁進できる環境は、色んな人のお陰で成り立っています。
教室の教育理念は、「お子さまの発達の凸凹によりそい、強みを伸ばし弱みを補い、心の成長と学習をサポートし、自己肯定感を育てます」と掲げていますが、これは利用者のご家族だけではなく、従業員一人ひとりがそれぞれの強みを伸ばして、仕事に取り組んで欲しいなと思っています。
一般社団法人日本障がい者ファッション協会の方も、様々な分野のスペシャリストが集まっていますので、それぞれの個性や強みを活かして事業を推進しています。
会社の運営は、日々、メンバーと連携しながら目の前の利用者の方に出来ることを追求していますが、個人的な活動として、「ミライのO-MU-TSUプロジェクト」というオシャレなオムツの開発に着手しています。
「障がい・介護・医療×ファッション」が私の生涯のテーマですので、今度は、オムツという領域でチャレンジをしたいと思っています。
現在は何人かでプロジェクトを進めており、2025年の大阪万博に向けて、何か形に出来たら良いなという想いがあります。
ちなみに皆さん、オシャレなオムツをご存じですか?
私もリサーチしたのですが、オシャレなペット用のオムツはあっても、大人が履くオシャレなオムツはほとんど無いのが現状です。
私も福祉という領域で長く仕事をしていますが、介護が必要になった際にオムツを履くということに抵抗がある方はかなり多いです。
また、福祉や医療の領域は、実はサービスを享受する利用者のニーズを置き去りにして商品開発がされ、デザインが十数年前のままというケースも少なくありません。
そして、介護や医療の領域だけでなく、オシャレなオムツは様々なシーンで利用の可能性があると考えています。
多機能オムツとして機能性も求めながら、オムツの使用を迫られている人だけでなく、「かっこいいから履きたい!」と履く人の裾野が広がり、ライフスタイルを変える存在になるのではと感じている部分もあります。
利用する人の声も取り入れながら、福祉、医療の領域で「オシャレ」を追求し、これまでにない価値を生み続けられる「ローテクイノベーター」になれたらと思っています。
▼さいごに
私自身の強みは「自分で出来ないことが多い点」だと思っています。
私自身がADHDということもあり、本当に苦手な分野は酷いありさまだったりもするのですが、かえってそれが自分の強みとなり、色んな人が周りで支えてくれているのだと思います。
また、面白いことは独り占めするのではなく、多くの人とシェアしながら楽しみたいという想いが強いので、その想いに共感してくれる人たちが集まってくれています。
今は、「ミライのO-MU-TSUプロジェクト」のエネルギーを注いでいますが、このプロジェクトも多くの人の力が必要ですので、少しでも興味のある方は、是非、お問い合わせください!
皆さんと力を合わせて、オシャレで福祉や医療の業界に、今までにない価値を生み出していきたいと思っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。