2026-04-08

地域を愛し70年、次の100年へ「幸せの絆」を紡いでいく

株式会社山田工務店 / 代表取締役 / 山田 耕治
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静岡県

父の背中に憧れた少年時代、そして今の山田工務店が誕生するまでの軌跡

はじめまして。
株式会社山田工務店の代表取締役を務める山田耕治です。

山田工務店は、静岡県焼津市を拠点に地域に根ざした家づくりを続けてきた企業です。
注文住宅の新築からリフォーム、リノベーション、不動産まで手がけ、住まいに関するあらゆるニーズにワンストップで応えています。長年培ってきた確かな技術ときめ細やかな対応を強みに、多くのご家族に幸せを届ける住まいづくりを提案し続けています。

山田工務店は創業70周年を迎えました。次の100周年に向けて新たな一歩を踏み出す今、これまであまり語ってこなかった私自身の歩みや、経営への想いを皆さまにお伝えしていきます。

▼子ども時代から描いていた「会社を継ぐ」という夢
山田工務店は、1956年に先代である私の父・山田一郎が創業した会社です。
子どもの頃から、家には職人さんが出入りするのが日常の風景でした。父は一級建築士資格を持っていましたが、当時はまだ建築士制度が始まったばかりで、有資格者は非常に珍しい存在でした。そんな父を尊敬していましたし、職人さんを束ねながら誇りを持って仕事をしている姿が、私は大好きだったのです。

周囲から「跡取りだね」、「次の親方だね」と言われて育ったので、子どもながらに「将来は自分がこの会社を継ぐんだ」、と自然に意識していました。それが自分の進む道だろうと思っていましたし、自らその道を選びたいとも考えていました。

高校卒業後は、建築系の大学へ進学しました。当時、父から勧められた大学があったのですが、「尊敬している父を超えたい」という思いが芽生え、私はあえてより高いレベルの大学を目指しました。

▼父の病をきっかけに、山田工務店へ入社
大学卒業後は、静岡を中心に長年実績のある中堅ゼネコン企業に入社し、県立大学の校舎や町庁舎など、様々な物件の現場監督を担当しました。
ちょうどバブル直前の活況な時期だったことも相まって、非常に刺激的で学びの多い環境の中、充実した日々を過ごしていました。

そんな時、父が病気で倒れたのです。幸い一命は取り留めたものの、父は病床から、「この商売は大変だから、会社は畳みなさい」と私たち家族に告げました。

実際に建設業界は倒産する企業も多く、厳しい業界なのは事実です。
しかし、今後どのようにするのかを母、弟、妻と話し合い、「父が一生懸命丁寧に築いてきた会社を終わりにしたくない」という意見で一致しました。
何より私自身が「いつかこの会社を継ぐ」という一心で生きてきたのです。
私たちは父にそう伝えて、会社を継続するという決断をしました。

そして、担当していた静岡駅前ビルの案件を最後の仕事として、新卒入社した会社を退職し、山田工務店に入社しました。
その会社では多くのことを教えていただき、当時の先輩とは今でも親しくさせてもらっています。

▼「大きな会社」への誤解と、辿り着いた「住宅」という真の喜び
入社当初は、「大きな会社」にすることが成功だと信じて疑いませんでした。そして「大きな会社=大きな建物を造る」ことだと思い込んでいたため、ゼネコンのような会社になることを目指していました。

一人で受注、見積り、設計、施工管理までをこなして、大きな建物が完成しました。しかし、なぜか喜びもやりがいも感じられないのです。
その後もいくつか大きな物件を担当しましたが、何の手応えも得られないままでした。
そのうちに父が行っていた新築住宅の仕事も激減し、会社の状況が悪化してきたのと同じくして、お客様から「どこに頼んだらいいのか…」と家のリフォームをご依頼いただくようになりました。
私たちはお客様がご依頼しやすいように、「はっぴいリフォーム」と名付けて、リフォーム分野から活路を見出していくことにしました。

当時、業界内ではリフォームの仕事は「こそくり」と呼ばれ、「他に仕事がない会社がやるもの」と軽んじられていました。
しかし、リフォームの仕事を通じて感じたのは、“大きな建物”では得られなかったあふれる喜びとやりがいでした。
雨漏りを直したり、トイレを修理したりすると、お客様が心から喜び、「ありがとう」と感謝の言葉をかけてくれるのです。中には家を建てた会社が倒産し、「どこに頼んだらいいか分からなかった。本当にありがとう」と安堵の表情を見せてくれる方もいました。

個人のお客様が最も大事にしているものは、「信用と信頼」だと私は考えています。
法人はどうしても性質上、「金銭的判断」が優先される構造になります。個人のお客様にとっても重要な要素の一つですが、それを超越した心の交流や絆が生まれるのです。
住宅の仕事を通じたこの喜びこそが、私にとっての「真の喜び」だと確信し、山田工務店は「住宅専門」の道を突き進むことを決意しました。

こうしてリフォームの仕事を一つひとつ丁寧に積み重ねていくことで、新築住宅分野へも仕事が広がっていきました。お客様が増えるにつれて会社も少しずつ拡大し、入社当時は年商8,000万円程度、4人だけの会社だったのが、今では年商約43億円、社員数130名にまで成長を遂げることができたのです。


絶えず学び成長し、「幸せ」の循環を生み出す組織

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▼【山田工務店の成長戦略】 「狭く深く」を徹底し、「工夫と努力」を積み重ねる
私たちがこうして成長できた秘訣は、「狭く深く」を徹底した事業戦略と、「工夫と努力」を地道に繰り返してきたことにあります。

私たちは、新築住宅の「はっぴいハウス」、リフォームの「はっぴいリフォーム」、不動産の「はっぴい不動産」など、住宅分野に特化した事業を展開しています。
住宅以外の店舗建築などは手掛けず、むやみに営業エリアを広げることも決してしません。
それは、「狭く深く」を追求することが、お客様にとっての価値であるからです。

例えば、お客様から「水道が壊れたから来て欲しい」と依頼があった際、拠点が広範囲に分散していたら、迅速に駆けつけることができません。ですから、ご要望から30分以内に訪問できるエリアに限定してサービスを展開しています。一つひとつの仕事を丁寧に手掛けながら、焼津市、藤枝市、島田市と、「狭く深く」少しずつ地域密着の輪を広げていきました。
このような戦略で事業を展開してきたことが、地域での圧倒的な認知度と信頼に繋がったのだと確信しています。

また、先代が大切にしていた「工夫と努力」という考え方も、当社の成長を支える大切な土台です。
未知や困難から逃げず、どうすれば乗り越えられるか考え抜いて行動する。この姿勢は今も私たちの行動指針となっています。

かつてチラシが集客の主流だった頃も、知識ゼロの状態から表現方法や配布方法、効果分析手法を必死に学び、ノウハウを蓄積してきました。
会社経営においても、様々なセミナーで志の高い経営者たちと出会い、「いい会社」になるためのヒントを求め、やがて「いい会社=仕組みの整った会社」だという示唆を得たのです。
さらに、全国の「いい会社」に訪問させていただいては、その取り組みを学び、自社の仕組みとして落とし込んでいきました。そうした地道な「工夫と努力」の積み重ねが、今の成長をつくり上げたのです。

しかし、会社の成長過程では、お客様からお叱りを受けることも少なくはありませんでした。
小規模な会社だった時代は、人財を採用するのにも苦戦したものです。無名の会社に知識や経験が豊富な人財が応募してくるはずもなく、集まったのは建築や接客のイロハも知らない人ばかり。
お客様からは、言葉遣いやマナーなど基本的なことでお叱りをいただくこともありました。しかし、彼らの「志」だけは素晴らしかったのです。そんな彼らを一から教育し、共に学び、一歩ずつ会社の力を強化していきました。

その他にも、店舗運営や取引管理、価格ルールなど、多くの失敗を経験してきました。しかし、それらすべてを糧にして仕組みへと転換し、体制を盤石なものにしていきました。こうした地道な積み重ねが、今の山田工務店の強みになっています。

▼【山田工務店の豊富な研修制度】 仕事を通じた「成長」を実現する
「工夫と努力」を重ねた結果、現在の私たちの教育制度は非常に充実したものになりました。
私は教育において、「知識(身に付けるもの)」と「知恵(経験を通じて学ぶもの)」の両輪が必要だと考え、制度を構築しています。

例えば、社員が主催する勉強会やセミナーでは、マーケティングから損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)の読み方、報連相のトレーニングまで、多岐にわたるスキルや知識を磨いています。また、職場の「整理・整頓・清掃」を通じて企業を磨く「環境整備」の実施や、月刊誌『致知』を通じた相手理解やコミュニケーション力を深める人間学の勉強会も行っています。

なぜこれほど教育に力を入れるのか。それは、「成長」が私たちのテーマだからです。
仕事はお金を稼ぐ手段であり、それが重要なのは明白です。しかし、それだけではなく仕事を通じた「成長」も大切だと私たちは考えています。成長のためには、勉強が必要です。その機会を十分に提供し、私たちみんなで成長していこうというのが会社の考え方なのです。

▼【山田工務店のパートナー】 会社を支えるもう一つの大切な存在
山田工務店の事業を支えているのは、社員だけではありません。住宅の質を左右するのは、現場を支える職人さんたちです。
私たちは彼らを「パートナーさん」と呼んでおり、お客様の理想の家をつくるための大切な仲間だと考えています。
ですから、定期的に社長である私が作業着を着て、直接現場に足を運び、状況を自身の目で確認するようにしています。

かつて、私は「腕のいい職人」がいると聞きつけては、よく彼らを訪ね歩いたものでした。観察を重ねていると、「腕のいい職人」の現場は例外なく「きれいで整っている」ことに気づきました。現場の掃除が徹底されており、道具も資材も整理され、職人自身の身なりも整っているのです。
この知見を活かし、社内で「現場きれい」を徹底する仕組みを導入したところ、建物の質が一気に向上しました。
パートナーさんにもこの方針を伝えているため、私が現場に足を運んだ際にも「ここ、きれいになったね」と声を掛けたり、時には「ここはもっと掃除しよう」と対話を重ねたりしています。

また、パートナーさん向けの「業者会」や「品質向上会議」を定期的に実施しています。
「業者会」では、私から日頃の感謝を込めて表彰を贈るとともに、事業成績や状況報告、今後の見通しや方針について共有しています。「品質向上会議」では、「現場きれいの徹底」と「さらなるお客様の喜び」のためにどうすればいいかグループディスカッションを行います。
会社が目指す方向を理解し、パートナーさんが様々な工夫を凝らしながら主体的に行動してくれることにとても感謝しています。私自らが彼らと向き合うこうした機会は、大切な絆のひとつだと考えています。

こうした「工夫と努力」のおかげなのか、嬉しいことに、私たちのお客様は本当に素敵なお人柄の方ばかりです。お客様アンケートにびっしりと書かれた感謝や感想は社内報で全社員に共有し、私たちの原動力になっています。感謝のお手紙をくださったり、お客様を紹介していただくことも多く、大変ありがたく思っています。
こうして心を通い合わせられる住宅の仕事は、尊く素敵なものだと心から感じるのです。


変わらぬ想いを胸に、未来へと進歩していく

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▼今後、会社で実現したいこと
山田工務店は今年で創業70周年を迎え、次の100周年に向けてさらなる成長の歩みを進めています。
私は現在67歳。100周年を迎える頃に現役でいることは難しいですから、このバトンを最良の形で次の世代へ繋ぎたいと考えています。

とはいえ、どうぞご安心ください。
たとえ会社のトップが代わったとしても、今ある「山田工務店」はずっと続いていきます。
今後も「お客様に幸せを届ける」という想いを大切にしながら、質の高いサービスを提供し続けられる体制を整えています。

将来に向けて、私たちは「経営計画書」を作成しています。そこには経営数値や事業計画だけではなく、私たちが挑戦しようとする夢や、その実現のための原則・行動指針が記されています。
このロードマップをもとに「工夫と努力」を重ね、100周年を目指して私たちは成長を続けてまいります。
実はこれらは私が作ったものではなく、現在の経営幹部たちが自ら生み出した計画なのです。
私はその内容を確認し、事業の根幹にあるお客様への想いを引き継ぎながら、さらなる成長を描けるものだと確信しました。
あとは然るべきタイミングで、次世代へしっかりとバトンを渡せたらと考えています。

現在、私たちは住宅を着工する際に、お客様とパートナーさんを呼んで、私たち社員が心を込めてお祝いする「着工式」を行っています。
こうしたふれあいや絆を感じられる光景が、30年後も当たり前に続いている――。
そんな会社でありたいと願っています。

▼さいごに
世の中には、私たちより遥かに優秀で、素晴らしい取り組みを行っている企業が数多く存在します。
そうした見本となる企業の取り組みを学び、自分たちに合う部分や優れた点は積極的に取り入れるべきだと私は思います。過去の成功体験に囚われず、さらなる成長のために進化し続けようとする姿勢こそが重要なのです。

一方で、自分たちが大切にしている「想い」だけは、揺るぎないものでなくてはなりません。
お客様にさらなる喜びや満足を届けたいという心。社員やパートナーさんに仕事を通じて生きがいや幸せを感じてもらいたいと願う心。
この「想い」を中心に据えて、柔軟に「工夫と努力」を積み重ねていくことが、真の成長に繋がるのだと信じています。

先代の父は挑戦することが好きで、新しいものを先駆けて取り入れる人でした。手書きが当たり前だった時代に、早くからワープロやチェックライターを導入していたのを覚えています。
私自身もそれを受け継ぎ、今では生成AIをよく活用しています。ChatGPTは本当に優秀で、驚いたことにちょっとした占いまでこなしてくれます。親しみを込めて「チャッピー」と呼んでいるのですが、チャッピーによると、今年は私にとって「集大成の年」になるのだそうです。

そして、私自身もその通りだと感じています。今の山田工務店には、お客様のさらなる喜びを提供できるだけの「心」と「力」が備わっています。たとえ私が次の世代にバトンを託しても、変わらず次の100年に向けて進んでいけると確信しています。

集大成として、私は次世代がさらに高く飛躍できるよう、その土壌をしっかりと整えていくつもりです。
これからも山田工務店は「工夫と努力」を怠らず、社員とパートナーさんが一体となって、お客様が「はっぴい」になれる住まいづくりを末永く続けてまいります。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

profile

氏名
山田 耕治
役職
代表取締役

Introduction

企業名
株式会社山田工務店
所在地
静岡県焼津市柳新屋648番地の2
事業内容
◆新築住宅事業
HAPPY HOUSE、JUST LUCKY HOUSE、HAPPY READY BUILD、
niko and...EDIT HOUSE

◆リフォーム事業
はっぴいリフォーム、はっぴいリノベ

◆その他事業
はっぴいBOX24、フィットイージー

企業サイト
https://www.happy-yamada.com/
Facebook
https://www.facebook.com/happyyamadakoumuten/
Instagram
https://www.instagram.com/happyhouse_yamadakoumuten/
Youtube
https://www.youtube.com/@happyhouse9188
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