はじめまして。
Datadog Japan合同会社 社長兼日本担当ゼネラルマネージャー 正井 拓己です。
Datadogはアメリカで2010年に創業され、2019年に日本法人であるDatadog Japan合同会社が設立されました。
当社ではクラウド環境向けのモニタリングおよびセキュリティを支援する統合プラットフォームを提供しており、私は日本法人社長として日本市場での事業を統括しています。
学生時代は勉学の傍ら管弦楽部と軽音楽部を掛け持ちするなど音楽に勤しんでいました。
大学では経済政策のゼミに在籍し、メンバーの大半は金融機関に就職しましたが、私はそれまで全く英語やパソコンに縁がなかったにも関わらず、就職活動中の偶然が重なり外資系かつコンピューターの会社である日本IBMに入社しました。
私がIBMに入社した当時はインターネット黎明期で、様々な関連技術が一斉に開花した時期でした。
そうした環境の中で私は入社直後からeコマースやインターネットバンキングなど先進システムを担当する機会に恵まれ、その後、基幹系システムやグローバル展開のプロジェクトなども担当。また米国IBM本社への海外赴任の機会を得ることもできました。
IBMでは様々な成長機会を得ることができましたが、IBMというブランドの外でどこまで自分の力が通用するかを確かめたくなり、IBMとは真逆の、西海岸の無名のスタートアップ企業の立ち上げに参加しました。
その会社、Pivotalはアジャイル開発やクラウドネイティブ基盤など最先端の技術に特化した非常に面白い会社で、私は日本法人の代表として設立から事業譲渡まで7年半担当しました。
全く新しいビジネスを日本でいちから立ち上げるという非常にエキサイティングな経験の中で、西海岸の会社の企業風土やマインドセットを学ぶ貴重な機会にもなりました。
その後の日本マイクロソフトでは業務執行役員としてクラウド事業の担当を、ワークデイジャパンでは日本法人社長として人事・財務ソリューションを担当し、現在はDatadog Japan合同会社の社長兼日本担当ゼネラルマネージャーとして、日本企業のクラウドシフトをオブザーバビリティ(可観測性)の観点で支援しています。
▼会社の事業内容を教えてください
Datadogはオブザーバビリティ領域のソリューションを包括的に提供している企業です。
具体的にはインフラ監視からアプリケーションパフォーマンス管理、リアルタイムユーザーモニタリング、ログ管理、セキュリティなどの機能を統合基盤上で提供しています。
サーバーやコンテナ、アプリケーション、クラウドサービスからデータやログなどの収集を行い、単一のプラットフォームで多層的な監視を可能にします。
またお客様社内横断的な、開発者やセキュリティ担当、運用管理者、ビジネスチームなどが利用可能なユーザー・エクスペリエンスを提供しています。
▼会社の特徴・強み
Datadogは33ヵ国に事業展開し、全世界で約3万社の幅広い業種のお客さまに導入いただいています。
現在多くの企業が様々なクラウドサービスを組み合わせて活用しており、システムやアプリケーションの監視・運用要件は日々複雑化しています。
こうした状況においては問題発生時の原因特定に想定以上の時間がかかり、企業の生命線であるビジネスに多大な影響を与えるリスクがあります。
Datadogはそうしたお客様の経営課題を解決するプラットフォームであり、毎年、総売上の約30%を製品の開発や改善に投資し製品機能を拡張し、日本でも約2,000社のお客様がすでに利用されています。
▼社内の雰囲気
自由闊達な雰囲気のなか、若くて先進技術に強いメンバーと、IT業界で豊富な経験を持つメンバーが、切磋琢磨して素晴らしい成果を生み出しています。
それぞれの強みが活きるような環境を作るのが私を含むリーダーシップチームの重要な仕事であり、日本法人の社員が同じ目標に向かって進んでいけるよう努力しています。
私からは就任直後の全社会議から一貫して下記の3つの重要性をメッセージしています。
① ワンチームの意識
② グロースマインドセット
③ ハンブルな姿勢
上記の考え方は、Pivotalやワークデイで学んだ西海岸の会社のマインドセットや、IBMやマイクロソフトの優れた企業文化が影響しています。
お客さま思考であることは当然ですが、企業が従業員を重視することがビジネスの成長にとても重要な要素だと考えており、Datadogでも部門を超えての社員間の交流を促す仕組み(オフィスでのランチ提供や毎月企画される社内イベント等)や、各種社内教育を担当する専任トレーナーの配置など、従業員がパフォーマンスを出しやすい環境作りにフォーカスしています。
こうした活動を通じて従業員エンゲージメントが高まることによってDatadogの企業文化がより強固なものになっていくと考えます。
▼今後、会社で実現したいこと
今後も引き続き日本市場に積極的に投資をしていく方針です。
2023年には国内のデータセンターや新たな東京オフィスを設立し、昨年は認定資格試験の日本語化やミッドマーケット担当組織の立ち上げ、今年は大阪に新たな事業拠点を設ける予定です。
日本のエンタープライズ企業でもクラウド化が急速に進んでいますが、様々な課題があるのも事実です。
Datadogではこれら至近の課題解決ももちろんですが、中長期的に企業の成長に伴走し、結果として我々のビジネスも成長していくという視点が大事だと考えています。
私たちはオブザーバビリティ業界のリーディングカンパニーとして、今後も日本のクラウドシフトを支援していきます。
▼さいごに
私自身、これまでのキャリアを通じてその時々の最先端のテクノロジーを担当する機会に恵まれましたが、「テクノロジーを導入するだけでは企業やビジネスは変わらない」という事実に何度も向き合いました。
企業がより良くなるためには「変化の奨励」や「失敗を許容する風土」など、変革を促す企業文化が重要で、様々なお客さまとお仕事でご一緒するなかで、まさにそうしたマインドセットを持つ優秀な経営層の方々と出会う機会にも恵まれました。
そうしたお客様は共通して、変化に柔軟で高い目的意識があり、謙虚で学び続ける姿勢を持たれていました。
こうしたリーダーシップは特に昨今の変化の激しい時代においては重要であり、私自身もそうした方々を見習って時代の要望に則したリーダーシップを実践していきたいと考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
もしDatadogに興味を持っていただけましたらお気軽にご連絡ください。