はじめまして。
チェク・ジャパン株式会社の代表取締役を務める布施 一樹です。
イスラエル創業のサイバーセキュリティ会社として、セキュリティソリューションをグローバルに展開しています。
出身は沖縄で、高校までは沖縄で過ごしました。
父親が経営者だったこともあり、小学生の時から経営者になりたいという想いがありました。
ただ、父親の会社を継ぐという選択肢はなく、別の形で経営者の道を歩んでいくのだろうなと幼いながらに考えていました。
なぜ、当時経営者になりたいと思っていたのかを振り返ると、サラリーマンは定年があり、情熱を注いできた事業を強制的に辞めさせられるという辛さが、自分には耐えられないだろうなと感じていた点が一番大きいかもしれません。
そんな思いを抱きながら受験勉強に励み、高校は沖縄の進学校に入学したのですが、当時から海外に興味があり、地元の新聞社の企画で夏休みにアメリカにホームステイしたり、日本以外に目を向ける機会がいくつかありました。
ホームステイした際にはホームシックになったり、英語でのコミュニケーションも思うように取れない経験をし、今思い返すと歯がゆい思い出の方が多かったです。
社会人になってからは、日本オラクルでセールスのマネージャーを経験し、メディアマインド(2019年アマゾンに買収)の日本法人立ち上げに携わり、その後、日本法人の代表に就任しました。
2015年にデートラマ(現セールスフォース)の日本法人代表に就任し、2018年には、セールスフォースの執行役員に就きました
2021年11月から、イスラエル創業のCHEQの東アジア事業統括GMに就任し、現在に至ります。
現在は、マレーシアで家族と暮らしており、出張ベースで月の三分の一を日本で過ごしています。
マレーシアには2019年に移住したのですが、当時、感染症の影響で出国や入国に数週間を要し、色んなメンバーに支えてもらいながら仕事をしていたのが懐かしいです。
▼会社の事業内容を教えてください
当社は、Go-to-Marketセキュリティのグローバルリーダーとして展開しています。
世界中1万5000社以上のお客さまのセキュリティサポートをしており、不正トラフィックから、お客さまの大事なビジネスを守るのが私たちの役割です。
※Go-to-Marketとは:自社の商品やサービスをどのような流れで顧客へ届けるかをまとめた戦略
エンタープライズの企業のみならず、ベンチャー企業まで幅広いお客さまのサポートを行っています。
現在、アドフラウド(広告費用の詐取)はいわゆるアンダーグラウンドな世界のキャッシュポイントにもなっており、世界中で社会的な問題になっています。
他にもクレジットカードの不正利用や決済システムの詐欺など、 セキュリティが脆弱なことでの被害が後を絶ちません。
ハッカーたちは日々、手を変え品を変え企業に脅威を振るっています。
データを蓄積しながら、不正挙動や不正ユーザーを排除していく取り組みを日々行い、セキュリティという領域での挑戦を続けています。
▼会社の特徴・強み
創業がイスラエルの地ということが、会社の特徴にも大きくかかわっています。
イスラエルはこれまでも戦争の当事者になることが歴史的にも多くあり、それは今も続いています。
地政学的な影響も受けており、国の予算の3割が軍事予算に充てられている事実は、他の国と比較しても特徴的なのではないでしょうか。
そして、資源が限られるなか、長年にわたる紛争やテロの脅威にさらされ、国家の存亡をかけてサイバーセキュリティに取り組んできました。そのため、世界的に見ても非常に高い技術力を持つ人材が育ちやすい環境があるのだと思います。
「セキュリティを突破されたらミサイルを撃ち込まれる」という、常に死と隣り合わせの環境で開発が行われています。
私がこの会社に入るきっかけにもなった創業者が、幼少期にスクールバスが目の前で爆破された経験を語ってくれました。
その光景を想像するだけでも胸が痛みますが、当事者の家族の方々を思うと言葉が出てきません。
それだけ私たちが携わっているセキュリティという領域は、デジタルな部分だけでなく、もっとハートフルな想いが詰まった仕事だと考えています。
私自身も、素晴らしいメンバーと共に仕事出来ることが自分の成長に繋がると確信していますし、仲間と共に情熱を注げるプロダクトに携わることが出来ているので、とても恵まれた環境だと思っています。
▼社内の雰囲気
イスラエルは徴兵制度があるので、シニアメンバーが急に抜けてしまうというケースもゼロではありません。
そんな中でもメンバー同士が助け合い、より良いプロダクトを目指して一枚岩になって仕事に向き合っています。
また、「戦争をしながらビジネス出来るのはイスラエルの人だけだ」と言われることがありますが、生と死を身近に感じながら仕事をしているメンバーたちなので、仕事に対する想いも人並み以上に強いと感じています。
仲間とであれば、超えられない壁は無いと信じています。
これからも、自分たちが実現したい世界を創り上げるために、日々、挑戦を続けていきます。
▼今後、会社で実現したいこと
海外での生活も長くなり、改めて日本は安全で美しい国だと実感しています。
そして、そんな日本と同じように、インターネットの世界でも平和の実現に向けて、私たちは仕事に向き合っています。
Hit and Away。
いわゆる、有効射程と索敵能力の許す限り遠くから攻撃を仕掛け、即座に撤退する戦術です。
昨今、中学生がDDos攻撃(攻撃者がボットと呼ばれるマルウェアに感染した大量のデバイスを遠隔操作し、ネットワーク化したボットネットを構築)をしたという事例も出てきています。
生成AIが普及することで便利になる一方、こうした悪用される可能性が高くなるリスクは避けられません。
攻めることはリスクを取ることです。
そして、攻めるためには守ることの必要性が出てきます。
刻々と情勢が変わる中、セキュリティという分野でどれだけ社会に貢献できるのかを私たちは考え、行動し続ける必要があると感じています。
▼さいごに
私はビジネスマンとして携わったこれまでの企業で、上場2回、非上場2回を経験し、ビジネスの喜びと同時に厳しい局面にも数多く遭遇してきました。
そのなかでも、人との出会いが分岐点になったケースは少なくありません。
また、人との出会いが私を素晴らしい世界に導いてくれた要因として「信頼」という人間同士の心の結びつきがあったと感じています。
いくら素晴らしい商品があっても、それを提供するセールスやエージェントに対しての信頼がないと、お客さまが商品を購入されることはありません。
会社の成長にコミットすることはもちろんですが、1人のビジネスマンとしてプロフェッショナルを目指し成長し続けることが、よりインパクトのある価値を提供できる人間になれると思っています。
今後も仲間と共に、スピード感を持ってセキュリティという分野にひたむきに取り組んでいきます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
もし興味を持っていただけた方は、お気軽にご連絡ください。